Stage Job

気付いたら前の記事が2ヶ月前になっていた。恐ろしきかな。

 

 

久しぶりに更新しようと思います。

 

 

近況をお伝えすると、名古屋に一人暮らしをはじめました。

映像のお仕事をさせてもらっていて毎日有意義に過ごさせてもらってます。

その映像の仕事をしながら思うことは、いろいろなものに触れる機会があり、その上どう組み立てたらよく見えるかというのを学べることがすごく自分にとっていいことだなぁ…思ってます。

 

 

さて、まぁそれはどうでも良くて。

最近よく映画館にいってます。お察しの通りジブリを見に行ったりしています。

今のところ、「千と千尋の神隠し」と「風の谷のナウシカ」を見に行った。

どちらも好きな作品で何回も見ているのだが、やっぱりその何回見た後でもすごく面白いと思える。

これすごいことだよね。

仕事で、市民映画に関わることがあり映画を見たりするけど、市民映画としてはいいものだけど、知らない人が2回目も見たいかというと正直そこまでじゃないと思ったりもして、

2回目見たいと思うような、そういうリピート性を持たせるものはなんなんだろうと思考する日々です。

 

 

そしてそして、例の大村の仁望さんのツイッターで名古屋ですごい演劇の映像上映があるから行ける人行った方がいいよ!とのツイートがあり、舞台大好き人間の私はとりあえず心の癒しのために行ったんですね。

 

 

"National Theatre Live in JAPAN 2020 THE LEHMAN THILOGY by Stefano Massini adapted by Ben Power directed by Sam Mendes"

 

 

ざっくりあらすじを説明すると、2008年に倒産をしリーマンショックを引き起こしたかつて米内4位を誇った投資銀行リーマンブラザーズの創設者リーマン一家の3世代にわたる栄光と衰退を描いた3幕構成の舞台になってるわけなんですね。

 

 

まぁーこれが面白かったわけなんです。名優サイモン・ラッセル・ビール、アダム・ゴドリー、ベン・マイルズの3人のみで行う舞台でその3人が演じるキャラクターの表情とか演技が凄まじくいいわけなんです。

 

 

だけど、それをさらに引き立たせてるのは舞台セットだと思うわけなんですねー。

英国の劇場は基本的に大きくなく、雑居ビルの一角にあるようなものがほとんどということもあり、舞台上がそこまで広くないんですね。なんで、いろいろな工夫がされているわけなんです。自分が大好きな作品「Les Miserables」が上映されている「Sondheim Theatre」まぁ、自分が見に行ったときは「Queens Theater」だったんですが、そこの劇場では、演者さんたちが舞台を歩き回れないから舞台が回転するんですね。そこで回転する舞台上を歩いて人の流れとかを演出してるんです。

今回のリーマントリロジーでは、舞台セットが回転するんですねー。

これ本当にすごいと思って。舞台はオフィスセットに書類箱がたくさん置いてあるなんともないようなセットなんですが、この書類箱を巧みに操ってさもそこにそれがあるように演出してるんですね。

そしてそして何よりも感心したのが、舞台転換の時にセットが回るんですよ。大きな出来事とかキャラクターたちの気持ちを表すかのように回るんですね。これきっと回ってる速度が違うんですよ。(多分)だから、そこでも気持ちの演出に組み込んでるんだと思います。

 

 

映像的な観点でいくと、後ろがディスプレイになってるのか、プロジェクションマッピングになってるかよくわからなかったけど、これが本当にすごく良く情景描写をしていると思った。

ニューヨークの街並みが時代によって進展していったり、アラバマ州の長閑な風景の表現であったり、海の上孤独を演出したり、上に上に迫り上がっていく時の表現であったり。

 

 

通常の舞台であったら舞台セットを動かすことによって表現することを映像によって動かしているというのは映像をやってる人的にテンションが上がりました。笑

 

 

ここまで舞台セット的な話でしたが、ここからは個人的感想ですね。まぁここまでも感想なんですけど。

 

 

自分自身言葉遊びがすごく好きなんです。今回の舞台ではキャラクターに沿った口癖や、話し方、言葉遊びがすごく面白かったと思います。日本語の場合、言葉遊びでいくと様様な表現方法がある中、英語というある意味制限された言語の中で巧みにリピートを使ったり、ピアノを用いた、遊びであったり数え切れないほどの手法があってすごく勉強になった。英語も理解できやすいようにそこまで複雑な言葉とかもなくすんなりわかったのでよかった。きっと複雑にしないような努力が多くされているのだろう。個人的に英語という言語は難しくないと思う。ここまで世の中に飽和しているし、実際必要とされる語彙数はそこまで多くないと思うからだ。だけど、やっぱり言葉遊びをするには圧倒的語彙数がいるだろうから、もっとインプットしないといけないなぁと改めて思い知らされた。やっぱ見にいくのが一番早いよなぁ…

自分は将来的に英国で仕事がしたいと思っているから、これをできるようになりたい…頑張ろ。

 

 

あとは、セットの壁に大事な言葉を書き込んでいくのだが、それがすごく臨場感を煽っていてかっこいいとおもった。例に挙げるとするのであれば、劇中ペンキで看板を書くというシーンが繰り返しある。これも言葉遊びの一つだとも思うのだが、そこで舞台セットのアクリル板(ガラスかな?)のような透明板に黒色のマジックで店名を書き込む。これを名前が変わるごとに繰り返していくのだが、最後の方には、今までの名前や、大切なキーワードや数字がビッシリになる。3世代の栄光をそして衰退。時の流れを表現するのにすごく買って出ていると思う。

 

 

まぁ、そんなこんなで、思うこととか感想は尽きないのだが、この辺にしようかと思う。

 

 

結論、すごく面白かった。自分もこんな面白いと思える作品が作りたいと思えた3時間の演目だった。いろいろなことに感謝。

 

 

本来であれば、今年英国で舞台廻りでもしようと思っていたが、来年21年まで主要舞台は劇場に戻らないとの発言もあり見送りにした。そんな中、活力のでる舞台を見れてよかった。次はやはり生で見たいな。

 

 

さてさて。雨音も大きく、天気が安定しない中、頑張っていかないとな。

 

 

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2017 London West End Queens Theater



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2017 London West End

Nikon D5300

昔の自分写真何も考えないで撮ったのか下手くそすぎてみるの悲しい。

撮り直しに行きたいな。